※前作の続きですが、雰囲気ぶちこわしです。
※しのーかが変態です。
※結構酷い話です。
※性描写があります。

























白濁の爆発。億千の命の渦。それが全部私のなかに流れ込んできた瞬間を、今でも覚えているの。その時の私は、崇高なるアヴェマリアを聞いたような心地で、思わず歌い出しそうだった。gratia plena!聖なる受胎告知!でも、私はマリアじゃないから、やっぱり神様は優しくなかった。数週間後に何事もなかったかのようにきた月経に、阿部くんの痕跡が全部全部ぜんぶ流れていく感触に、私は泣いてしまったの。繋がったのに、繋がらない。




「でもね、私、めげないことにしたんだ」


「しのお、か」


「諦めないのが私の取り柄なの。だから、これからもよろしくね、阿部くん?」




にっこりと微笑む私の目の前で、ロッカーに背をつけた阿部くんの体がずるずると滑り落ちていく。そのまま何かを堪えるように、自分自身を抱きしめたままふるふると震えていた。俯いた顔から小さく見える頬と耳は、ほんのりと赤く染まっていて本当においしそう。きっと潤んでいるだろう大きな瞳を想像して、私は自分が男の子だったらって思ってしまうの。そうしたら、一番かわいい阿部くんが見れるのになぁ。でも、阿部くんは唯一私には全力で抵抗できないってわかってるから、か弱い女に生まれた体にとても感謝しています。




「阿部くん、大丈夫?」


「篠岡、なに、やった、」


「んー、ちょっといいことかな?」




そう、ちょっとだけ。部活の時に、阿部くんの麦茶に一粒お薬を仕込んだくらい。座りこんだままの阿部くんの隣にしゃがみこんで、太ももにちょんと触る。それだけでびくんと跳ねた彼は、顔を上げてきっと私を睨んできた。その拍子にぽろりと零れた涙の綺麗なこと!思わず手を伸ばして赤い頬を両手で包み込む。顔を近づけてぺろりと舐めると、涙は塩辛くて、甘かった。無意識に目を細める阿部くんを見て思う。ねぇ、いたずらをした私も悪いけど、たった一粒でこんなにも淫乱になっちゃう阿部くんも阿部くんだから、おあいこよね。




「うあっ!!」


「あ、もうこんなになってるよ」




ズボンの上からぎゅっとつかんであげると、背をしならせて声をあげる。薬のせいか、阿部くんのはすでに固くなっていて、ズボンのなかで濡れた音がした。




「もしかして、もう出しちゃった?」


「っちが・・・!」




けれども、ズボンには明らかに濡れた染みができている。揉み続けるとさらに大きくなる水音。ほら、出してないって言ったのに、嘘つき。可愛い嘘つきさんには、もっとお仕置きしてあげないとね。私はズボンをゆっくりと脱がした。外気に晒された阿部くんのがふるふると震える。膝に手をかけて両足を横に広げさせると、ちょうどM字開脚みたいになって、すっごく卑猥な姿になった。




「阿部くん、ここぐちゃぐちゃだよ?」


「言う、なっ・・・!」


「だって、こんなに精液でてる・・・」


「っ・・・!」




そんな涙目で睨んでこられても、力の入らない手で抵抗されても、すべて誘っているようにしか見えないの。現に、阿部くんのは先走りをとろとろと出したまま私を待ってる。




「ねぇ、一回いきなよ」


「えっ・・・まっ、ぁ、あぁぁぁっ!!」




ぐちゃぐちゃと音をさせながら阿部くんのを扱く。ほんの数回動かしただけで彼はあっけなく射精して、白い精液があなたのお腹や顔にかかって最高のデコレーション。




「ふふ、これだけでいっちゃったね」


「・・・うそ・・だ・・・・」


「嘘じゃないよ。阿部くんはとっても淫乱なの。ねぇ、これで終わりじゃないんだから」




そう言うと、私は鞄の中を漁ってあるものを取り出した。それを見た阿部くんは、ひっ、と悲鳴をあげて逃げようとするけれど、力の入らない体じゃぶるぶると震えるだけ。逃げるなんて、だめだよ。私は微笑む。そしてそっと阿部くんに口づけた。




「んぅっ・・・ふ・・ぁ・・」




舌を入れると、ひどく熱い粘膜がしっとりと絡みついてくる。最初は抵抗していた阿部くんも、快感に耐えきれなくなったのか自ら舌を絡めてきて、卑猥な水音がぴちゃぴちゃと響いた。熱くて、くらくらして、天に昇ってしまいそう。口を離すと、阿部くんは肩で息をしながら熱っぽい目で私を見上げた。その視線に、ずくんと、私の中の何かが疼く。女の性欲とはちょっと違う、圧倒的な征服欲。男の子はみんな、阿部くんを見ていつもこんな気持ちになっているのかな。ふふ、ごめんね。みんな私がもらっちゃうから。口の端からたれている唾液をそっと舐め上げながら、後ろの孔にそっと手を伸ばした。




「やぁっ!・・しのー、か、なに・・・ぁっ」




ローションをつけた指で後孔をなぞると、阿部くんの腰が無意識に揺れる。薬のせいもあるけど、初めてのはずなのにちゃんと感じているみたい。淫乱なのはとても可愛いことだけど、阿部くんのはじめてが私じゃなくて榛名さんとかだったらいやだなって思った。童貞が処女だとは限らないしね。だから私は躊躇わずに指を突き入れた。それも2本いっしょに。




「あぁぁぁっ!!や・・・しの、か・・いたぁっ・・・あっ!」


「ねぇ、阿部くん、こんなことされるの初めて?私が初めて?」


「ぐぁっ・・・は、じめてに、決まってんだ、んあぁっ!」


「なんだ、よかった!じゃあ、阿部くんのはじめては、ぜーんぶ、私のものね」


「んぁ、っ・・・あ、ぁあ・・・ぁ」


「初めてなのにこんなに感じてる阿部くんは、まるで抱かれるために生まれてきたみたい」




私の発する言葉一つ一つに、内壁を締め付けて返してくれるからたまらない。言葉責めにも感じるのね。覚えておこう。中で小さなしこりをみつけて、そこを擦ったら阿部くんはさらに高い声をあげた。ああ、本当に可愛い阿部くん!




「やぁっ・・・そこ、やだぁっ・・・あ、んぁあっ!」


「嫌じゃないよね?だって、こんなに締め付けてるんだもん」


「んあっ・・・ふっ、ん、・・・・あぁっ、ぁ」


「あ、またきゅってなった!ふふ、もっといいことしてあげる」




私はぐちゅりと指を引き抜くと、先ほど取り出した黒いバイブを後ろに押し当てた。元は女の子に入れるためのだから、結構な大きさがある。阿部くんはもうさっきのように逃げることはせず、とろんとした目でそれを見つめているだけだ。ゆっくりと、中へと押し入れていく。そして、いきなりバイブを強にした。




「あぁぁあぁっ!!!や、やらっ、いっちゃ・・いっちゃぁあっ!!」




いっそう甲高い声を出して、阿部くんが達する。大量に飛んだ白濁が私の手にかかって、そっと舐めると幸せの味がした。いった衝撃でびくびくと震えている彼の中にはまだ黒いバイブが振動していて、止められない快感に必死でしがみついているみたいだった。私は、力が抜けてぐったりした体を無視して抜き差しを始める。




「やあぁぁもっ、やらぁ・・っ、ゆるして、しのー、かっ・・・ぁあ!」


「ねぇ、阿部くん、気持ちいい?」


「んあっ・・・きもちぃ・・・きもち、いいからぁっ・・!」


「よかったぁ」


「んああっ!んくっ、ぁあ、っあ・・・やぁっ、またいっちゃ・・・っ!!」


「これで、私と一緒だね」




ねぇ、知ってる?阿部くん。そのバイブ、私のはじめてを奪ったバイブなの。私のなかに入ったものが、あなたのなかに入ってる。それってすごく興奮しない?女の私に犯されて、いっしょになっちゃった可哀想な阿部くん。これから、部活のみんなに合わせる顔もないよね。でも大丈夫。私がいるよ。私がいるから、他の人はいらないの。本当は、他の子に犯されるのを見てみたいなって思った時もあったけど、今はこんな可愛い阿部くん、だれにも見せられない。だから、私は一生あなたを離さない。愛情も性欲も、すべてあげるから、だから、




























泣かないで、




小さなマリア!





















gratia plena=恩恵に満ちあふれた方


とりあえずジャンピング土下座。




08/02/24    一菜