※性描写があります。

























例えば私が持っているのは白くか細い腕で、彼らのような白球を操る逞しい腕は持ってないの。太陽の下で煌めく髪は持っていても、眩しく光る汗は持ってない。当然のことね。私は女で彼は男だもの。そう、忘れていたの。私は女で、彼は男。だから私は私しか持っていないものを使うことにしました。それは柔らかい体だったりふわふわとした唇だったり高い声だったり甘い嘘だったり。




「すごい、あべくんのが全部中にはいってる」


「っ、しのー、か・・・ぁ、やめっ」


「うふふ、ごめんね。やめない」




阿部くんの上に跨ってゆっくりと動くと彼の薄い唇から小さな矯声が漏れた。顔を真っ赤にしながら快感に耐える姿は、どちらが女かってくらいとっても可愛いの。やっぱり童貞だったんだって嬉しい呟きが漏れてしまうくらい。その言葉を聞いた阿部くんは下から小さく睨みつけてきた。(あ、涙目になってる、かわいい)




「そういう、しのーかは、ぁ、どうなんだよ」


「さぁ、ご想像にお任せする、ね」


「うぁっ、」




妖艶に微笑んで阿部くんの唇に指を乗せて、そのまましっとりとなぞる。彼の腰に手を添えて私自身の腰をがくがくと揺さぶれば、彼は堪えきれないように瞳を瞑った。あぁ、ホントに可愛い阿部くん。少し考えれば私がマリアかどうか、すぐにわかるのにね。熱い彼を下腹部に感じる。痛みはない。貴方のためなら、自分で膜を破ることくらい、簡単なことだったわ。せっかく彼と交わるのに、私が痛みに苦しんでいたら本末転倒だもの。こんな阿婆擦れ嫌われるかしらって思ったけれど、気付く暇もないくらい酔わせてあげれば良いだけの話であって、




「ぁ、しのーかっ・・やめっ、でる・・っ」


「いい、よ・・・中にだして・・・っ」


「っでも・・・ぁっ」


「大丈夫、きょ、う・・・安全日、だからっ」


「ぅあ、あ・・・しのー、かっ」




胎内で小宇宙が爆発する。白濁が中の壁に跳ね返る感触に、思わず恍惚の息を吐いた。あぁ、私はきっと今世界で一番幸せな女の子。下を見ると、阿部くんは真っ赤な顔で呆然と固まっていた。あべくん、だいすきよ、あいしてる。そう言ってそっと口付けても、壊れてしまったかのように反応がない。それでもいいのと、未だ繋がったままの下腹部を優しくなでた。可愛い可愛い阿部くん、私、バレない嘘ならついても構わないと思ってるの。みはしくんたじまくんさかえぐちくん、ごめんね。私は白球を追う逞しい腕も眩しい汗もありませんが、貴方達と同じ舞台には立てませんが、阿部くんは、確かに、私のものなのです。








(着床して着床して、こんにちはあかちゃん)













あぁ、私は世界で一番幸せな女の子!!























可哀想なんていわないで














千代ちゃん、ごめん(土下座



07/12/07    一菜